1976年式 キャデラック エルドラド 幌の張り替え

旧車がオープンカーの時の悩みは、幌(ほろ)が劣化してしまうことではないでしょうか。

1976年式 キャデラック エルドラドも幌が劣化して、しかも破けたところに布テープを張った状態で入庫しました。

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かなりの重症…ところどころ破けていますし、幌がシワシワですね。ガラスも外れてしまっています。

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どのように幌がついていたか、チェックしながら一つ一つの部品を外していきます。

黒い布の部分は内幌でしょうか?ほこりもかぶっていて劣化もひどい。ゴムも劣化していますね…。

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幌を張り替えるときは、後ろのシートも全て取り外します。

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ボルトやビスが元の通りに戻せるように、間違いがないように写真を撮って記録します。

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幌を外したところ。こちらは破棄してしまいますが、車両に使われていた部品も出来るだけ記録として残しておきます。

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↑ 幌の骨組みの部分は劣化があった分、汚いのでキレイに掃除をしておきます。

↓ 幌が閉じた状態の写真です。きちんと閉じるか、部品はあるかチェックしながら作業は続いていきます。

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幌骨がゆがんでいたらきちんと閉まりませんもんね。

幌骨をキレイにしてから車両に取り付けて、幌骨だけで閉じたり開いたりするか動作チェックをするのですが…問題発生!

幌が動かない!!ので、モーターやリレーを分解して入念にチェックしてみたそうです。

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リレーの中をばらして、幌骨の動作不良の原因を探ります。

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そして、動作不良の原因がこちら!接点不良が見つかりました。

端子がリベットで留めてあるのですが、そのリベットの周囲が経年変化で腐食して端子への電気の流れを止めていました。

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リレーの部品の接点不良を直して、必要な部品に不備がないか、チェック。

幌骨が動くことが確認出来たら、いよいよ内幌から張っていきます。何回も何回も動作チェックをして、シワがでないように、キチンと閉じるか確かめます。

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保護シートを剥がすと、ガラスなんです。今回の幌は窓がガラスタイプ。ガラスは内幌についていて、上幌と重なると窓がキレイにはまっています。

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下の画像は、幌の窓がビニールタイプ。ご依頼頂いたのは他の車両ですが、画像がありましたので比較対象に。

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ビニールの方が劣化が早いですし、破けてしまうリスクを考えると、ガラスの窓は見た目にもきちんと感があって上品ですよね。

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幌がスムーズに動くか、上幌のシワが抜けるように張っているか、何十回もやり直しします。

この上幌が数ミリでもずれてしまうと、オープン時にガラスが収納されずに割れてしまうこともあるといいます。それくらい神経を使う作業なんですね!

では、幌がオープンするときの画像をどうぞ!

ガラスが割れません様に!!最後、ハラハラしますが、ぴったりと収まってますね!

次は幌が閉まるとき動画です。まるで生き物のように動いている!

短い動画ですが、幌がフロントに掛かったときは「おおっ!」と思わず身構えてしまいます。

幌がピーンと張った状態がカッコいいですね!何回もやり直してベストな位置を探すのだそう。

この渋いキャデラックに新品の幌が付いて、一段と素敵な車両になりました!

 

オーナー様の好みに沿って、好きなデザイン、カラー、素材による完全オーダーメイドで自動車内装を承っております。

理想にもっと近づくために、希望が叶うように、提案させていただきます。

 

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