1982年シボレーコルベット
白い車体に赤いベルベット生地が印象的なコルベット。
各種プラスチックに赤モケットが張ってあった物をはがして赤レザーにて張り替えとのご依頼です。
剥がして分かったことですが、すでにプラスチックが破損していました。以前のオーナーさんが修理するより張った方が早いと判断したのでしょうか、赤いモケットでボタン締め。
モケットの共生地でのくるみボタンもゴージャスな雰囲気がありますが、アールのシワも気になりますね…スッキリとさせたいところです。
土台であるプラスチックの割れた上から張ってしまうとスジが出てしまうため、プラスチックの修理から始めました。
内装に使う素材はお客様と相談して決めています。合皮は赤をご希望。張り替えるパーツをはずし、”生地はがし”。地道な作業から取り掛かっていきます。
これはドアの内装パーツを剥がしたところ。ウレタンのクッションが痛々しいです…。
オーナー曰く、内装の依頼の中では比較的難しくはないという張り替えですが、張り終えたものを見ると単純な作業ではないといういことが見て取れますよね。
スッキリと収まったパーツにも隙間がなく、納得の仕上がりになりました!合皮の方がスタイリッシュですね!同じ赤でもマテリアルが違うと全く違った車に見えてきます。
これは車両の運転席付近のパーツ。合皮を丁寧に貼り合わせていきます。一つのパーツに接ぎをせず、1枚の合皮をプラスチックに沿わせていきます。
合皮をカーブに合わせて貼りこむのが難しく、経験値から来る指の感覚が頼り。ボンドの量と乾き具合を見極めて貼り込んでいきます。オウトツの部分をシワもシボもなくなめらかに仕上げていくさまは、簡単そうに見えて実は至難の業。
簡単そうに見えるのは、迷いがなく仕上に向かっているからなんですね…!カーブの内側の部分も外側の縫い代が多すぎず、少なすぎず、切込みの入れ方や角の仕上げ方に細心の注意を払っているんです、実は!
シートベルトが通るパーツをはめ込んで、この作業工程は終了。モケットの時と見比べればスッキリとした印象に。内装に使用するマテリアルだけで高級感がさらにアップしました!完成するのが待ち遠しい!
各種パーツが重なり合う場所はプラスチック部分をあらかじめ削ってあるのですんなりと収まってます。モケットの時と合皮とを比べるとスッキリとしていて、ぴったりとパーツが組み合わさっているのも美しい!
見えない部分だけに言わなければわからないことですが、仕上がりが全く違ってきます。オーナー様によってこだわりが違いますよね。今回のコルベットの内装のように、カスタマイズしたい部分のみの依頼にも対応します。
オーナー様の好みに沿って、好きなデザイン、カラー、素材による完全オーダーメイドで自動車内装を承っております。
理想にもっと近づくために、希望が叶うように、提案させていただきます。